紙面の弁当箱の中身から料理目的を見る【第7回紙ブログ新聞セミナー2016より】

でき上がった料理のレシピに調理人の意図を読む

Print インターンシップ実習が終わると夏の終わりを感じます。ここまでのニュースはいかがでしたでしょうか? 学生さんが毎日記事を書いていたのに引きかえ、私達の方の定期ブログNEWSが滞ってしまいました。すみません。(な)

急きょの受注から学んだことを題材に
 いつもは暇なお盆休み前後なのですが、定期刊行の新聞やパンフレット制作など合わせて約10件ほどの新しいお仕事を一気に進めることになり、それぞれ同時進行、納期も超短期ということで、対応に追われておりました。選挙宣伝物のような急ぎ仕事もできる体制のフジイ企画ですが、定期刊行物でありながら、お客様の「顔」も把握できず、外注印刷会社も決まらない中での「納期優先」仕事、さすがにてんてこまいになっていました。

発行者に対する知識が少ないなかで紙面を類推する
8月分の納品が一段落して振り返ってみて、これから徐々にお客様との交流を深めつつ、迅速・円滑に制作が進行できるシステムづくりに力を入れていくつもりです。いい機会なので、今回の第7回新聞セミナー(8/26)はこれらの発行物を題材に、「紙面から見る広報紙発行の意図」を急きょテーマにしてみました。題して「紙面の弁当箱の中身は?」です。

弁当の中身から素材を拾い出して…
今回新しくお受けした新聞は長い間発行を重ねてきたもので、すでに「コラムのパターン化」をされている紙面でした。豆知識、読者からの声、行事報告、時事ネタ、などなど…。そうした紙面を眺めていると、発行者の業態に対して、私たちに僅かな知識しかなくても、発行の目的が浮かび上がってきます。

発行し続けれられる紙面は「発行意図」が明確である
長年発行し続けている広報紙には、「発行し続けなければならない」明確な意図、もしくは「期待する成果」が明確なのです。つまり発行の根拠が明確なのです。そういう紙面には「どうしても伝えたいこと」ことが見えてきます。「広報紙はコミュニケーションツールでしょ」と言ってしまえば、どんな広報紙でも同じですが、続けられない多くの紙面はこの根拠がボヤけていることが多いですね。

「読まれる紙面づくり」以前に大事なこと
今回はこれを読み解くことがテーマでしたが、私たちがお客様の仕事を取り組む場合、発行者が紙面づくりに何を求めているのかを把握することが何より大切なのです。「読まれる紙面づくり」という技術的な課題は、このことを理解しなければ進みません。制作コンセプトに「ズレ」が起こるのです。定期刊行物は流れのある仕事なので、今すぐガラッと改革というのは難しいかもしれませんが、常に原点に戻ることが大切です。

「紙ブログ新聞セミナー2016」の記録です
【第3回】定期的な記事をどう料理する? http://www.fujii-net.com/?p=4010
【第4回】クレーム処理をトップ記事に http://www.fujii-net.com/?p=4119
【第5回】「社内報をやろう」と思った時にすること http://www.fujii-net.com/?p=4192
【第7回】紙面の弁当箱の中身から料理目的を見る http://www.fujii-net.com/?p=4573



「社内報をやろう」と思った時にすること【第5回紙ブログ新聞セミナー2016より】

発行目的の意思一致をしてそれを記録しておこう

第5回セミナーイメージ このところ猛烈な雨が降っていたかと思いきや次の日には30度を超える気温で非常に暑い日になったりと不安定な天候が続いていますね、まさに梅雨真っ只中といった季節ですね、みなさん体調管理は大丈夫でしょうか?この季節体調を崩しやすいのでくれぐれもお気を付けください。さてこんな中、6月24日、本年第5回目の紙ブログ広報セミナーを開催しました。

今回、社内報を初めて発行される方の参加の方もあり、『前進する編集部づくりー広報紙づくりのスタート』として、一番初めの初め、編集委員会立ち上げ時の取り組みをテーマに考えてみました。実はこのことをテーマにお話しするのは久しぶりです。

「必ず成果を出す」には「何が成果」かをはっきりさせる
いつもセミナーレジュメの最初に記載してあることなのですが、このセミナーの目的は「必ず成果を出す」紙面づくりです。今回のテーマは「じゃあその成果ってなに?」というのをハッキリするというのが目的です。

発行前に意思一致(発行コンセプト)したことを文書に残す
まずは「社内報をやろう」と何人かで決めた時、「何の目的で?」ということをメンバーがおぼろげながらであっても意思一致しておく必要があります。つまり「紙面発行のコンセプト」(発行の位置付け)です。具体的に言えば「経営方針を浸透したい」とか「社内のコミュニケーションの活発にしたい」など。これがまず発端です。この「発行コンセプト」を指針として文書残しておきましょう。

発行のコンセプトがなければ成果はないのと同じ
当社ではこの部分を先にお聞きします。「社内コミュニケーションの活発化」という意図がある背景には、そうでない現状があるからですね。「そうでない状態」から「そうなる」ことが「目的」に対する「成果」です。企業など社員が多くなればなるほど「社長の社内報に対する思い」「各部署の思い」など色々あります。でもこれを元にした「発行コンセプト」を明確にしないと「成果」の保証はないのと同じです。だからまず記録しておきましょう

発行回数は少ないより多い(月刊紙以上)方が楽で反応もよい
2番目にすることは、これを元に記事のカテゴリーづくりに進むことになります。これは別の機会に述べたいと思いますが、発行は月刊以上を推奨します。作業の合間の発行で忙しいという理由で、回数を年3~4回と考える方も多いのですが、ルーティンワークと継続性を考えれば、一番「楽」にできて長続きするのが、思いのほか月刊誌以上です。そして読者の反応もいいのです。

発行意図を固定しなければ、号数を重ねるとブレてくる
ここで、先の「発行コンセプト」のお話ですが、何度か発行を続けていくうちに、一般的に面白いけど趣旨に沿わない企画が通ったりすることがたまにあるのです。その時のバロメータが読者の反応です。一般紙では面白いけど社報にはそぐわない記事も多くあるのです。そうした時、編集に携わる方が見直すために必要なのが一番最初に建てた「発行コンセプト」なのです。

次回は紙面カテゴリーと編集委員会活動について
今回のセミナーでは紙面カテゴリーづくりと編集委員会活動についても触れましたが、エッセンスが多くて書ききれませんでした。順次テーマを小さくして掲載していきます。また次のセミナーでもお話ししますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。次回は7月29日(第6回)です(諭)

「紙ブログ新聞セミナー2016」の記録です
【第3回】定期的な記事をどう料理する? http://www.fujii-net.com/?p=4010
【第4回】クレーム処理をトップ記事に http://www.fujii-net.com/?p=4119
【第5回】「社内報をやろう」と思った時にすること http://www.fujii-net.com/?p=4192
【第7回】紙面の弁当箱の中身から料理目的を見る http://www.fujii-net.com/?p=4573



クレーム処理をトップ記事に【第4回紙ブログ新聞セミナー2016より】

実際のトラブルをネタに会社の取り組み方を示す

おきゃくとのトラブル 弊社の事務所の周辺では、夏になると「7」の付く日に夜店が並びます。先日、新聞セミナーを開催した5月27日にも、今年初めての夜店が出ていました。もっと夏にやっていたと思っていたのですが、考えてみればもう6月。2016年もあっという間に折り返しですね。当社の第4回紙ブログ新聞セミナーのご報告です。(な)

「数々のメモから記事を」今回は初の実践編。
セミナーを前に、常連Hさん(建設業)が数々のメモを元に、実際に記事を書いておられました。今回はその記事のご紹介と生きた紙面づくりについて
Hさんの記事のおおまかなテーマは「我が社のクレーム対応」。ちょっと内容をご紹介しますね

事実に基づいた記事はやっぱり面白い
痛みがひどいベランダの補修工事を請け負いました。当然、あらゆる場面を想定して、プロならではのきっちりした仕事をしました。でもお客様が納得されなかったそうです。仕事に間違いはないので、最初は話がすれ違いがちだったのですが、お客様の思いは機能だけではなかったことに気づく。そこで、お客様の思い+技術をすり合わせて具体化していく…。その過程が(写真付き)で書かれていました。読んでみると面白くて、スルスル読めました。

お客が持つ“不信感”を実際の事実から切り込む
面白く感じた理由を考えてみると、その一つは、記事の内容が「実際に起こったこと」だから。第2に、お客にとっては「信頼できる業者かどうか」が一番の課題。そこに焦点があてられたことです。一般向けな内容の記事(例えば単なる時事ネタなど?)は、必ずどこかに似たような文章が存在します。ですが今回の「我が社のクレーム対応」という記事は、お客様から実際言われたこと、それにどう対処したかということ、仕事に対する自分達の考え方…を「我が社で本当に起こったこと」を題材に構成されています。他の人ではマネできない、オリジナリティのある記事だったので面白かったんですね。

記事づくりには時間がかかります…でも
でも「この記事を作るのは結構大変でした」と。どれくらいかかりました?と突っ込んで聞くと「10時間か、それ以上か…!」。それもそのはず、私達は文字書きのプロではありません。何度も何度も内容を練っていれば、当然そのくらいの時間は掛かると思います。さらに普段の業務の合間を縫って記事を作るのですからなおさらです。でも「書いたあとはどうでした?」

視点をかえれば、これが経営理念や経営方針になる
ここから新聞づくりの話になりますが、ぶっちゃけ、この苦労はどうしても必要です。でもその前に…。これは新聞づくり以上の価値があると思われませんか? つまり、わが社の取り組み姿勢や、営業方針、企業文化の再発見。そして、文字に書かれた内容は業務の見直しのための生きたマニュアルとして共有できる。企業として、これまで同じミスや同じクレームを繰り返さないために様々な策を講じてきてますね。そのための打ち合わせや会議時間も結構なものだったはず。それが広報紙発行とともに企業理念や営業方針として成文化されるのです。

ここでも普段のメモ帳(ネタ帳)が生きてくる
社報のトップには、やはり力を入れて作成した記事が必要です。ただし、この一本だけ頑張って仕上げればいいのです。根幹になるエピソードをひとつだけ! 他は「きまりもの(パターン)」の記事でOKです。さらにこの「苦労して作る記事」についても、ネタ元(?)は普段のメモ帳(ネタ帳)から拾いだせばいいのです。普段から気付いたことのメモをとる習慣をつけよう…というのは、これまでのセミナーでも何度かお伝えしていました。ここでもメモ帳が活きてくるのです。

今回は頂いた記事を元に、実践的な内容となりました。次回以降は、いよいよ新聞づくり!? また、初めて参加される方でも記事・写真をご持参頂ければ、それを元に実践編をさせて頂きます。(事前にご連絡ください)お気軽にご参加ください♪

「紙ブログ新聞セミナー2016」の記録です
【第3回】定期的な記事をどう料理する? http://www.fujii-net.com/?p=4010
【第4回】クレーム処理をトップ記事に http://www.fujii-net.com/?p=4119
【第5回】「社内報をやろう」と思った時にすること http://www.fujii-net.com/?p=4192
【第7回】紙面の弁当箱の中身から料理目的を見る http://www.fujii-net.com/?p=4573



定期的な記事をどう料理する?【第3回紙ブログ新聞セミナー2016より】

毎度のことで読者を飽きさせない記事づくりとは

弊社のブログには「事務所だより」「お客様情報」「イベント情報」「肌で感じる編集サロン」、社長の「雑記帳」などのカテゴリーがあります。
第3回セミナー2016イメージ 記事を書いた時にこれらのカテゴリーをどう扱うか…ということを考えてみました。まず出来事の記事を先に書いた後からどのカテゴリに属するかを考えることもあれば、すでに「コラム」としてコーナー化されているものもあります。コーナー化されているものの例としては、今書いているこの「新聞セミナー」報告もほぼ毎月です。これは「肌で感じる編集サロン」カテゴリに振り分けています。その他毎月の記事としては「早朝営業会議エピソード」というのもあります。

単調にならない毎回の行事報告とは!?
今回のセミナーはこの毎月同じように行われる行事の記事扱いについて。この「新聞セミナー」の報告や「早朝営業会議エピソード」などは、毎回その模様の写真をとっているのですが、当社ではほとんど使用しません。なぜなら毎月同じ場所から撮影した写真ばかりでは読者にとっては「毎回やってるわ」と思われても、ほとんど動きが感じられない。記事についても同じで、参加者の横顔と紹介、セミナーコンテンツのご報告だけなら、内容は違ってもすごく単調になってきますね。

会議の議事録になってしまったら読者には無関係になってしまう。
 例えば、当社のもう一つのコーナー「早朝営業会議エピソード」を例にとれば、どんな内容の会議だったか、何を決めたかはブログには書きません。そんな決定内容で意味をなすのは社内の議事録ですね。つまり「何を決めたか」は社内では重要事項なのですが、読者にとって価値があるかどうかは分からないし、当然社外秘で載せられないこともある。ではなぜこんな記事を何のために載せてるのでしょう?

行事や出来事は目的ではなく一つの素材にすぎません
まず最初に、この記事では「当社の基本的なスタンスを知ってもらいたい」という意図があります。ここがポイント。つまりお伝えしたいことは会議の内容などではなく、この会議の中で記事担当者が感じたことやエピソードを通じて、どういう風に仕事に取り組んでいるかをお知らせすることですね。つまり会議自体は〝ダシ〟なのです。だから毎回記事の切り口を変えたり、ビジュアルも証拠写真?ではなく、その意図に合わせたイメージイラスト・写真を使用するなりして工夫が必要になります。

一つの出来事から広がるものを意識して
ひとつ例を挙げると、先日アップしたばかりの「フジイ企画『肌で感じる編集サロン』のご案内」の記事。この記事では先日、PTA広報委員さんが来社されたときの写真を使用していますが、記事内容はフジイ企画の「サロン」紹介です。過去には気軽に「このようなお客様が来社されました」という紹介記事もよく掲載していたのですが、お客様紹介だけでは一般読者と記事との関連性が希薄になってきます。当社の「サロン」をご紹介する記事の中に、お客様が来社されたことと、その時の内容もキッチリご紹介できれば、より臨場感も出てきますね。

次回は実践編でいきます
今回の(第3回4月22日)セミナーは「読者を飽きさせないように…」というテーマで考えてきましたが、「何を伝えるか」という意図にこそ、最も重要な意味があるということを学びました。毎回参加のHさん、「1つの記事で2つの内容を楽しめてお得ですね」。確かにお得!?かも。 さて次回5月度セミナー(5月27日開催)は、まだ考案中ですが、もしかしたら新聞作りの実践編ができるかもしれません。ご興味のある方はぜひお越し下さいね。

「紙ブログ新聞セミナー2016」の記録です
【第3回】定期的な記事をどう料理する? http://www.fujii-net.com/?p=4010
【第4回】クレーム処理をトップ記事に http://www.fujii-net.com/?p=4119
【第5回】「社内報をやろう」と思った時にすること http://www.fujii-net.com/?p=4192
【第7回】紙面の弁当箱の中身から料理目的を見る http://www.fujii-net.com/?p=4573



フジイ企画『肌で感じる編集サロン』のご案内

編集会議や印刷物の資料室としても利用してね

編集サロンイメージ教セン高来社いよいよ新年度が始まりましたね。年度が替わるに応じて広報担当者が替わることも多く、出会いと別れを実感する季節でもあります。学校関係の仕事ですと、PTA広報委員さんは長くても数年で交替されることが多いので、少しずつ打ち解けてきた頃にお別れするのはやはり寂しいですね><
編集サロンで各種の無料相談を受け付けています
一方でこの春から新しく広報担当となる方もおられます。当然、初めての仕事で一体何から手をつけていいやら…で、多くの不安や疑問をお持ちかと思います。当社サービスの『肌で感じる編集サロン』ではいつでも編集相談を受け付けていますので、お気軽に電話・メール等でご相談ください。

編集サロンスペースでは打ち合わせやバックナンバーの閲覧も
 また、複数の方の打ち合わせや編集会議をされる方のために、「編集サロン」活動の一環として、会議用のスペース(8~10人程度)を設けていますのでご活用ください。各種打ち合わせやご相談で利用していますが、独自の編集会議などで場所がとれない方もお気軽にご利用ください。当社では、弊社で制作した新聞のサンプルなど過去発行の印刷物をすべて保存していますので、お申し付けいただければ、ライブラリーとして参考にしていただくこともできます。

楽しい雑談から新しい企画が生まれます
「編集会議」と言うと少し堅いかもしれませんが、仲間たちとざっくばらんに話に花を咲かせてください! 「時にはお菓子を食べたり雑談を交えたり…」 もちろん新聞製作について疑問やご相談がございましたら、その場で随時お受けいたします。
広報委員さんが楽しく新聞づくりに取り組んでいただける場になれば幸いです。もちろんお一人での来社でも構いません。少しでもお悩みの方、ぜひフジイ企画「編集サロン」まで。事前にご連絡いただければ対応させていただきます。

(4月15日金曜日・教育センター附属高等学校PTAの新旧広報委員さんが引き継ぎのため来社。他校の広報紙を見ながらしばし歓談しました。)



お客様の仕事を楽しく円滑にするフジイ企画の「編集サロン」

お客様のフォローこそが当社ならではの大切な仕事

住吉一中来社イメージ年度替わりで担当者(広報委員さん)が交代する時期になりましたね。この時期は、交代する担当の方は最後の仕事となり、また新しく担当される方は未経験の仕事となる方も多くいらっしゃいます。永年この仕事をしていて思うことは、同じ広報紙でも年度ごとに運営や紙面づくりに温度差(といったら語弊があるかもしれませんが…)があります。

年度によって変わってくる編集委員会の動き
 特に学校のPTA新聞などでは、伝統的に引き継ぎが行われているところもあれば、「総入れ替えで同じ委員会では活動できない」という仕組みで運営しているところもあります。新聞づくりが好きな方もおられれば、「たまたま当たってしまった」と困ってしまう方も多いです。また意欲をもった方でも片腕となる委員さんが集まらず、実質動いているのは委員長さんだけという委員会や年度もあります。

お客様の編集会議を楽しくする「5つのサービス」とは
 フジイ企画には「5つのサービス」という運営の方針を持っていて、その原点はお客様の不安と疑問の解消にあります。その一つに「お客様の編集会議を楽しくします」というのがあります。当社サービスである「年度初の編集会議でのレクチャー」はこの仲間づくりのため。もうひとつ、ブログの「肌で感じる広報紙編集サロン」コーナーでの疑問質問への回答というのは、同時に取材編集にまつわる担当者の不安や疑問を解決するために設けました。

一番相談してほしい実質的な「一人委員長さん」
 でも、お困り事のなかで一番解消されにくいのが、実質的な一人委員長さんです。「仲間づくり」が大切という以前に、仕事を一人で抱え込んでしまった委員長さんは、結局それどころではないのですね。そういう方に限って誰にも相談できず孤軍奮闘されていることが多いのに気付きました。仲間がいる方のほうが、まだよく相談されます。でも当社では、そういう内情の方へのフォローを特に強化しています。

お客様の状況を適切に把握するのも仕事のひとつです
 当社では納品時にアンケート用紙をお配りしていますが、次の発行に向けたお客様の状態も把握して、不安と負担を解消するのが目的です。ぜひ細かいことでもご相談ください。個別にお応えするすると同時にブログ「肌で感じる広報紙編集サロン」でも事例を掲載します。新しい年度のスタートは、この点を重視してお話しします。新年度もよろしくお願いします。

写真=卒業特集の写真を選択する住吉第一中PTA広報委員さん。(2月17日当社にて)



組織内と社会の両方が見えるように【第10回紙ブログ新聞セミナー2015より】

「見える」からこそできる「ブランド力」

第10回セミナー報告イメージ すでにブログニュース内でご報告の通り、9月に『〝小さな会社がゾーンに入る〟単なる宣伝ツールではない企業新聞の威力』というテキストを発行し、11月にこれをkindleにて電子書籍として出版しました。(9月にはこの冊子の発刊記念としてのセミナーも開催)
 そして12月2日開催の第10回セミナーをもちまして本年度の『紙ブログ”新聞セミナー2015』は終了しました。今回のテーマは総集編「ウチとソトの両方が見える」と題して、これまで1年間のエッセンスをまとめてみました。(な)

文字を書くことからスタートしたセミナーです
 今年のセミナーのテーマは「新聞発行にどのような効果があるのか?」「社報で小さな会社がどう変わるのか?」など、なぜ新聞発行が社業発展にどのように有効なのかという原点と価値についてじっくり考えることでした。とっかかりは新聞作りの前段階である「そもそも文字を書くってどういうこと」なのかをまずじっくり考えました。

新聞発行ことで見えるスタッフ、お客様、世の中
 では結局、新聞発行の価値とは? 書くという原点を理解したうえで一言でまとめてしまうと、自分も含めた「ウチとソトの社会の両方が見える」ようになります。新聞発行によって、自社(内)のこと、お客様(外)のことをから取り巻く社会環境も知ることができます。そしてそこから方向性が生まれ、新しい独自のブランドができるということです。

自分たちの進む方向性が明らかになる「ウチ」効果
 私たちは、社報『紙ブログNEWS』を自ら発行しながら皆様とともに検証してきました。一つの結論としてブログや『紙ブログNEWS』を土台に据えてきたから、次に何をすべきかがおのずと見えてきました。社内(ウチ)の日常業務、つまりお客様のもとへの営業訪問だとか、営業会議で決めた活動の実践、製品サービスのマニュアル化だとか…それぞれは各部門バラバラの行動だったのですが、これらを書いてひとつの「新聞」に集約して公表することで、目標を見失うことなく…全体が一つの方向性を持つことができることです。

お客様や読者のニーズが見えてくる「ソト」効果
 「ソト」のことに関してはどうでしょう。これも一例ですが新聞の配布記録をつけていると最近どのお客様と関わったか・関われていないかが自然と見えてきたり…、もっと直接的な例だと、お客様について紹介の記事を書くとするなら、お客様のことをより必然的・主体的に知ること。新聞を介して、仕事でのかかわり以外のところで深くお客様との接点をもつことができるということです。ここからお客様の悩みやニーズを的確に知ったうえでの製品(サービス)開発ができる。会社のこれからの仕事の深化や社内のモラルアップにも有効ですね。

これまで発信してきたことが企業のコンテンツです
 今年度セミナーはひとまず一区切りです。これまで学んできたこと、つまり自分(たち)にしか語れないストーリーを自分の言葉で語り、発信した内容は、立派な会社のコンテンツとなりました。社報それ自体は当然商品(モノ)ではありませんが、既存の商品にオリジナルの価値(ブランド?)を創造するツールとして機能しています。あらためて、これまでご参加いただいた方々に感謝いたします。来年度も引き続き「新聞づくりの意味や楽しさ」を学ぶセミナーの開催を予定しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



「単なる宣伝ツールではない『企業新聞』の威力」Amazonで発刊

セミナー内容が電子書籍<Kindle版>になりました。

sassihyousi 当社の新しいテキストとして9月に発刊した「単なる宣伝ツールではない『企業新聞』の威力」をこの度Amazonの電子書籍版<Kindle>としてとしても出版することができました。
 これまでの経過は、逐次皆様にお伝えしてきましたが、この冊子の内容は「なぜ広報紙を発行したほうがよいのか」という原点からもう一度掘り下げ、広報紙の驚くべき効果について考えてきた内容です。
 これまで当社の「紙ブログ新聞セミナー」で皆様と学んできた成果の集大成なので、他にの編集セオリーの本とは違い、完全オリジナル版です。(紙版ではA5判36ページ)。ご興味のある方はぜひ一度ご覧になってみてください。
Amazonのページ
単なる宣伝ツールではない『企業新聞​』の威力: 小さな会社がゾーンに入る

CONTENTS紹介
はじめに この冊子は皆様との交流から生まれました
第1章 広報紙づくりで何が変わる!?
     「言葉」で「書く」ということの意味
 ◯日々の営みで筆記具を持つことに注目してみよう
 ◯とりとめのないメモと各種記録から「思考の組織化」が始まる
 ◯まずは〝ブログ〟から動き出す自社新聞への道のり
第2章 広報紙の自己コンサルティング機能
    〝思い〟を実現するカーナビ効果
 ◯社報こそ〝想い〟を自動的に実現するナビゲーターです
 ◯〝あきらめない心〟が育つ紙面のコミットメント効果
第3章 広報紙づくりの効果(経営理念→広報紙)
     広報紙が「経営理念」を深化させる
 ◯広報紙は単なる〝宣伝物〟ではない。〝紙面作り〟で自社の方向性ができる
 ◯「本当の目的」を明確にしてブレない広報紙づくり
 ◯経営理念があれば編集方針の7割は完了
第4章 広報紙づくりの効果(広報紙→経営理念)
     「広報紙」から組み立てられる組織
 ◯紙面企画で〝経営指針〟ができる広報紙の驚く効果
   カテゴリ=コラム作りの本当の意味
 ◯社報の自己コンサルティング機能
   新聞づくりが羅針盤となって各種マニュアルや事業戦略書ができる
第5章 広報紙は「商品チラシ」ではない
     組織のストーリーテラーになる
 ◯企業新聞でも〝事件記事〟を書け
 ◯日常の雑多な業務記録をストーリーに展開する
 ◯共感をよぶ真実の話を探そう 成果は「失敗の記録」で彩られている!?
 ◯商品(サービス)を売りたければ、商品(サービス)以外のことを語れ



会社新聞発行の体験談を語った第8回紙ブログ新聞セミナー

『ケアマスター通信』で双方向コミュニケーション

第8回セミナーの上田氏 ブログニュースではお久しぶりです。随分過ごしやすい季節になり、もうすっかり秋ですね。さて、少し遅くなってしまいましたが近況をご報告。(な)

セミナーで学んだ『単なる宣伝ツールではない「企業新聞」の威力』を発刊
 ご報告が遅くなりましたが、9月25日(金)に、第8回〝紙ブログ〟新聞セミナーを開催いたしました。当社では、本年夏ごろから計画していた、会社経営に威力を発揮する新聞づくりを解説した『単なる宣伝ツールではない「企業新聞」の威力』という冊子を発刊。 
 今回は、この冊子(テキスト)の発刊記念ということもあって、大阪府中小企業家同友会の地区会と共催のセミナーを開催。当社のお客様でもある株式会社ケアマスターの上田稔社長を講師としてお招きし、お話しを伺いました。

会社経営と会社新聞との位置づけを体現
 株式会社ケアマスターさんはハウスクリーニングや建築美装全般を扱っている会社です。社長の上田稔さんはお客様ゼロ件からスタートして創業11年目の若手社長です。2009年11月から顧客向けに会社報「ケアマスター通信」を創刊。今も継続して発行しておられます。主目的は何と言っても会社経営と会社新聞との位置づけと効果。新聞を出すことに宣伝以上の効果を最も体現されておられます。

経営理念、指針づくりに力を入れた結果
 上田社長は以前から経営理念、経営指針づくりに力を入れられていて、この『ケアマスター通信』もその流れから導き出された柱の一つ。これを発行したことによる様々なエピソードを上田社長にお話しいただきました。その一端をご紹介。

会社の〝全体〟をお客様に感じてほしい
 例えば「宣伝チラシとケアマスター通信を一緒にお客様に渡した時、ほとんどの人が新聞の方を見られていますね」。例えば『ケアマスター通信』第10号4面目の、「フレッシュ5名入社 ー新社員からのごあいさつー」という記事。新しい仲間が増えた、という報告だけにとどまらず、「うちの会社は(5名も入れるほどに)元気にやってるよ!」ということを感じてもらえるし、加えて会社の魅力も伝わる相乗効果が大きい。また、『ケアマスター通信』を読んだお客様から「あの写真の人だね!」とお客様と社員とのコミュニケーションが密になったりもする。上田社長は、「一方的に情報を渡してはいるように見えるけど、ある意味でこれは双方向のコミュニケーション」だとおっしゃってました。

社員を巻き込んで「企業文化」づくりを
 今後については、「今は少人数で新聞を作っているので、これからはコラム担当を決めて、社員を巻き込んで作っていきたい」とのこと。「企業文化づくり」に着々と邁進されています。社内でパターンができればよりラクに発行できそうです。今後の紙面が楽しみですね。
『ケアマスター通信』創刊号当時の記事



「自分たちだけが語れる!!」こと【第6回紙ブログ新聞セミナー2015より】

日常の業務記録をストーリーテリングしよう

DSC02386syori-kiri-gouseiいよいよ真夏に突入しましたね。第6回のセミナーは、そんな7月31日夜に開催しました。
 前回(第5回)セミナーは「真実を語る」ということで、日常活動の出来事を公表することの意味を学び、出来事集めの準備をしました。「自らに起こった出来事とそれにどう対処したかを語る」というテーマで、営業日報、業務・開発記録などを見て(思いだして)ブログのカテゴリーをつくる要領で、いくつかの記載項目のある表をつくっていきました。

まず『できごと表』づくりからスタート
 その表というのは…。まず『出来事』欄にタイトルを記入します。そのあと「うまくいったこと」「失敗したこと」、その中で「特筆すべき面白い話題・エピソード」という項目を建てて、最後に記事に「する・しない」を書きいれるというものです。いろいろなリストの作り方があると思いますが、ここでは皆さんそれぞれの出来事について記入していただきました。

会議の中でのもめごとを記事に…
 今回はそれらの様々な出来事リストから何を紙面で語るかについて具体的に考えていきました。ここでは当社毎月行っている『早朝営業会議だより』から、会議の模様を例として挙げさせていただきました。記事タイトルは『小さな会社でも責任分担と権限が必要』。記事内容は「二つの部署の〝長〟を社長が兼任したため、業務が滞りがちになった」という内容でした。

あえてマイナス要因を公表することの意味
 社報では会社内のマイナス要因はあまり公表したくないのが普通です。でもあえてマイナス記事を書くときは掲載の狙いを考えなければなりません。この記事は「当社の独自の顧客サービスの仕組み(ここでは『肌で感じる編集サロン』)を知ってもらう」にはちょうどいいテーマだったのです。この記事には反響がありました。読者が「小さな会社なのに議論できる仕組みが素晴らしい」と紙面をスキャンして自分のブログに転載してくれた方がいらっしゃいました。

克服のプロセスは記事の価値に厚みが
 つまり、皆様も読者に伝えたい成功例やブランドがあるとするなら、そうなったプロセスがありますよね。その中には大きな試行錯誤や失敗もあったかもしれません。その最後の成果だけを語るのではなくて、そこからマイナスの側面も含めた経過をストーリー展開することです。これは読者からの共感につながるだけでなく、組織への信頼感、そして読み物としての価値に厚みが出てくるのです。

写真=今回は常連の細川さん(建設コープ)に加え、初参加の田平さん(富田林市議会議員)にもお越しいただきました。セミナー内容自体は続き物?ではありますが、途中でのご参加でも大丈夫な内容になっておりますので、皆様お気軽にご参加くださいね。