フジイ企画の社報『紙ブログ』2022新春号(第46号)ができました!

大阪“夕刊紙”の思い出

 更新が遅くなりましたが、フジイ企画社報『紙ブログ』2022年新春号発行のお知らせです。
 弊社は印刷プリプレスを本業として本年春には創業32年を迎えます。弊社の書庫には、弊社代表が夕刊紙「新大阪」の整理記者として、20代の〝駆け出し〟のころに取り組んだ新聞や年鑑などが残っています。埋もれた記録をもう一度…ということで、1面目にて、これらの資料を現在の視点から振り返ってみました。
 今回の4面目「季節のあしあと」コーナーでは、あまり外に出る機会は少ないなかでも、色々なシチュエーションの写真を掲載できたのではないかと思います。ただいま新年度に向けて春号を制作中です。お届けまでもうしばらくお待ちください。社報『紙ブログ』は無料でお送りします(PDFも可)。
メールフォーム等にて連絡先・氏名と「紙ブログ希望」とお書きください。
『紙ブログNEWS』2021年新春号(第46号)contents
1面 美しい言葉の圧力よりアナーキーな自由さを
2面 【製作部あれこれ=連載9】紙面完成イメージを先取りする割付作業
3面 【私の休憩室】(スタッフコラム) 【私の一枚】スタッフの写真コーナーです
4面 【季節のあしあと】


続・割付用紙の話【制作部あれこれ9】

紙面完成イメージを先取りする割付作業

 弊社では、ご要望に応じてお客様の広報紙に合った「割付用紙」をお渡ししています。以前のコラム(第4号)では使い方についてお話ししましたが、今回は、割付用紙を取り巻くこれまでの歴史についても簡単に見てみます。

割付用紙は設計図
 「割付用紙」とはレイアウトを行うための用紙、いわば設計図や指示書です。文字・写真・イラスト・見出しの寸法などの詳細な指示を割付用紙に書き込みます。さらに、この指示通りにパーツを貼り込んだ厚手の用紙を「版下台紙」といいます。
 活版印刷時代の1970年頃までは、この割付用紙をもとに、組版担当者が版を製作しました。活版印刷とは、鉛でできたハンコのような文字を一文字ずつ手作業で並べて版をつくり、それにインクを付けて用紙に転写する印刷方式のことです。

割付用紙と版下台紙は同じもの
次に写真植字(写植)が主流となった1980年頃から、字組・段組に合わせて写植を貼り込み、割付用紙と版下台紙が同一のものとして作成されるようになりました。さらにデジタル普及後(ワープロ等)には、設定通りの字組・段組で出力して、切り貼りすることも可能になりました。
現在では、パソコンで印刷物をつくるDTP(デスクトップパブリッシング)化が進み、版下台紙そのものを作成することは少なくなりました。つまり、今までレイアウトから版下制作までそれぞれの職人がおこなっていた工程を、1人でできるようになったのです。

現在でも手作業の割付が基本です
そんななか、今でも割付用紙は活躍しています。割付用紙には、文字サイズや行数、段数が方眼紙のように印刷されているため最適な文字数が分かり、レイアウトにも専念できて、作業が大幅に短縮されます。さらに、モニター上だと大きさの感覚を掴むのが難しいですが、原寸の割付用紙を使えば実際の紙面に近いイメージでレイアウトできます。
また、弊社ではお客様の元への「訪問割付」も行っていて、その時の割付作業は全て紙の上でおこないます。字数計算やパーツの切り貼りも電卓や手作業なので、一見データ入力した方が速そうに思うかもしれませんが、様々な原稿(手書き、FAX、生写真など)が混在している現場で、お客様に完成イメージを見ていただくには、これが最短なのです。実際の版下制作もこの割付用紙通り行います。
DTP現場においても「版下」「組版」などの用語が今も残っているのが面白いですね。今後も印刷の世界は様々な変化があるかもしれませんが、デジタル・アナログそれぞれの長所を活かして、紙面づくりに取り組んでいきたいです。

写真=今でも割付用紙を使っておこなっている編集作業(兵庫県土建一般労働組合「建設ひょうご」)

(社報『紙ブログNEWS』2022年正月 第46号)



2022年 明けましておめでとうございます

本年もどうぞよろしくお願いいたします

平素は格別のお引き立てを賜わり、心より感謝申し上げます。
この一年も皆様の広報に対する情熱とお力添えにより、新しい年に邁進することができました。

昨年も社会不安による厳しい変化が続いております。これはメディア情報の影響による不安で、それを反映して実生活面に変化をもたらしました。こういう時こそ、独自の情報交流、つまり人との繋がりを重視した交流が大切だと思います。風の時代は与えられた価値観ではなく、自ら作り出す時代だと思います。広報紙がその役目を充分に果たせるよう、本年も新聞編集への技術をさらに磨き、全力で皆さまをサポートしてまいります。

本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。



紙面装飾を考える【制作部あれこれ8】

目的は〝伝える〟こと 過剰な飾りは逆効果

 新聞やパンフなど媒体にかかわらず、印刷物の目的は「情報を伝える」こと。かっこいいレイアウト、おしゃれな色使いなど、視覚的な要素が果たす役割も重要ですが、それらはあくまで手段のひとつです。

装飾のしすぎは読みにくくなる
 専用のソフトウェアを使えば、影、光沢、グラデーションなど、様々な装飾を作ることができます。ワードやエクセルでも、結構凝ったものを作れますよね。
 こういった効果を使うと確かに目立ちますが、使いすぎると読みにくくなったり、全体のまとまりが無くなったりして、読者に負担をかけてしまいます。あちこち装飾するのではなく、「ここぞ」というところだけに使うようにして、意味なく派手にしないようにします。

フォントへの飾りもつけすぎないように
文字自体にも、太さ、色、サイズ、下線、斜体…など様々な装飾方法がありますが、これらを併用しすぎても読みにくくなります。文字の縦横比については、正体(=縦横変形していない文字)が原則です。大見出しは縦横比を多少変えることで迫力が出ることもありますが、その場合でも過剰にならないよう気をつけます。

媒体・目的の違いを理解したデザインを
カタログ・パンフレット等は、書かれている内容がより重要なので、フルカラーであっても装飾は見出し色の変更程度にとどめます。反対に、単色スミ版の広報紙では、白黒であってもカラフルに感じられるように、ある程度装飾を施すことがあります。

ユニバーサルデザインの視点から
ところで、「ユニバーサルデザイン」という考え方があります。年齢、障害の有無、性別、国籍などにかかわらず、できるだけ多くの人々がわかりやすく、利用できるようにデザインすることです。
パッと見て読みやすく、わかりやすい紙面づくりを心がけることは、この考え方に通じるところがあります。それは文字の組み方、フォント選び、行間設定など細部にわたって工夫の余地があります。お客様が「伝えたい」と思っている情報が、十分に伝わるような紙面づくりを追求していきます。

(社報『紙ブログNEWS』2021年秋 第45号)



フジイ企画の社報『紙ブログ』2021秋号(第45号)ができました!

 新地球時代のコミュニケーション

 フジイ企画社報『紙ブログ』2021年秋号ができました…といっても只今印刷中です。前回夏号の掲載がかなり遅れてしまったので、今回はちょっと早めのご報告です。
 1面は弊社代表の独断と偏見の記事ですが、記事テーマはコンサルタントも交えた月例の『営業会議』でスタッフ皆で決めています。コロナ以降、世の中の方向が大きくシフトしそうな雰囲気なので、弊社の方向性も常に社内で論議しています。
 4面の「季節のあしあと」コーナーは、いつも季節ごとの行事やお客様訪問などの活動記録を掲載しています。ただこの夏期間ははあまり外出してなかったので、ご来客やセミナーなどに使用している弊社〝編集サロン〟の紹介特集みたいになってしまいました。〝編集サロンは〟いつも開放していますので、ぜひ一度お立ち寄りください。
 社報『紙ブログ』は無料でお送りします(PDFも可)。

メールフォーム等にて連絡先・氏名と「紙ブログ希望」とお書きください。

『紙ブログNEWS』2021年秋号(第45号)contents
1面 新地球時代のコミュニケーション〝あおり〟に乗らない自分軸とは
2面 【製作部あれこれ=連載8】過剰な飾り文字は逆効果
3面 【私の休憩室】(スタッフコラム) 【私の一枚】スタッフの写真コーナーです
4面 【季節のあしあと】


フジイ企画の社報『紙ブログ』2021夏号(第44号)ができました!

多様性の時代は「自分のやり方」探し

 ご報告がかなり遅くなりましたが、フジイ企画社報「紙ブログ」2021年夏号が7月に発行されましたので遅ればせながら掲載させていただきます。
 この春夏は広報紙を中心とするお客様は、自粛中のコミュニケーション不足で、紙面編集にご苦労されていました。
 4面「季節のあしあと」コーナーでも報告していますが、この春はPTA紙などでは広報担当の新旧交代もあり、新年度の編集会議のようすを多く掲載しています。
 どのお客様も、制限のなかで紙面内容や編集体制を工夫されています。続く自粛時代、広報紙が交流の糧となります。
 なお現在、秋号(第45号)の編集作業が終盤となっていますので、あまり時間を置かず、また掲載させていただくことになると思います。と同時に最近(約1年分)の1面記事を「藤井寛の雑記帳」カテゴリーでアップしましたので、こちらの方もよろしければご覧ください。
 社報『紙ブログ』は無料でお送りします(PDFも可)。

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紙ブログNEWS』2021年夏号(第44号)contents
1面 習慣に〝意味付け〞は不要 〝共通項〞探しは学びの罠
2面 【製作部あれこれ=連載7】写真原稿について
3面 【私の休憩室】(スタッフコラム) 【私の一枚】スタッフの写真コーナーです
4面 【季節のあしあと】



写真原稿について【制作部あれこれ7】

たくさん撮影して「自慢の一枚」選ぼう

写真はとにかくたくさん撮ろう
 今回は新聞づくりにおいての「写真」がテーマです。編集レクチャー等でもよくお話しすることですが、写真はとにかくたくさん撮ってみましょう。色んな写真があれば選択の幅が広がります。構図をあまり気にせず、いろんな角度から撮影することをお薦めします。例えば会議中の写真などは、何も無いテーブルの広い面ばかりが写り込んでしまいがちです。慣れてきたら撮影角度を色々試してみて、写真内に不要なスペースが写らないようにしてみましょう。

集合写真だけでなくスナップにも挑戦
 全員の集合写真も必要ですが、撮られる人が意識しないスナップ写真の方が、情感をよく伝える場合もあります。例えば運動会なら走っている姿、勉強会や集会なら参加者の表情……のように、カメラ目線でなくても、人の動きや場の雰囲気が伝わる写真もあるといいです。

撮影するときは余白も意識して
可能であれば、撮影対象の周りには少し余裕をもたせてください(図参照)。画面いっぱいに撮影すると、その形でしか使用できないため、レイアウトの自由度が下がってしまいます。特に顔写真を画面いっぱいに撮影される方が多いのでご注意ください。ただし、拡大使用する場合があるので、解像度は高めに設定してください。

撮影の道具や設定もいろいろ
解像度の話が出ましたが、カメラの設定は出来る限り「高品質設定」にしておいてください。最近はスマホでもある程度きれいに撮れますが、機種や設定によっては、印刷した際の鮮明さが足りない場合もあります。できればデジカメがひとつあると良いかと思います。補足ですが、ネット上の写真やワード・エクセル等に貼り込んである画像は、基本的に画質が低いので印刷用には不向きです。

プロのカメラマンではないからこそ、たくさん枚数を撮って、あとから選ぶことを意識してみましょう。思わぬ瞬間が撮れているかもしれません。

(社報『紙ブログNEWS』2021年夏 第44号)



フジイ企画の社報『紙ブログ』2021春号(第43号)ができました!

世論誘導と言論統制から自立する時

 フジイ企画社報「紙ブログ」2021年春号をこのほど発刊しました。実は、新年以降、弊社ブログの更新が滞ってしまい、前号(第42号新春号)とほぼ同時(4/6UP)の掲載になってしまいました。
 2020年秋ごろから世の中の情勢がおかしいと思っていて、これから急激に生活・仕事への取り組み方が変化するだろうと思っています。
 4月のコロナ時短営業以降、弊社では社内研修を強化し「本当に読まれる紙媒体とは」を弊社としては徹底的に検証していて、現在も続いています。
本紙は昨年1月号より1面企画も、世の中をどう見るかの観点で時代を展望することをテーマとした紙面づくりに変更していますがお気づきでしょうか。模索を続けていますので、皆様のご意見もお待ちしております。
 社報『紙ブログ』は無料でお送りします(PDFも可)。

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紙ブログNEWS』2021年春号(第43号)contents
1面 個人とマスメディア━「自分の感性を信じて真の情報に目覚める」
2面 【製作部あれこれ=連載6】手書き原稿の処理
3面 【私の休憩室】(スタッフコラム) 【私の一枚】スタッフの写真コーナーです
4面 【季節のあしあと】●小学校でゲストティーチャー講義体験の話
            ●お客様が機関紙コンテストで〝インタビュー記事賞〟



フジイ企画の社報『紙ブログ』2021新春号(第42号)ができました!

世相にとらわれない自分軸の解放━覚醒の時代

 社報「紙ブログ」2021年新春号を発行いたしました。昨年(2020年)は、自粛ムードで広報紙発行に関係するお客様は、予定イベントが少なくなって、紙面づくりに苦労されていましたが、こんな時こそ紙面改革のチャンスと新しいコーナーを企画したりして、新しい機関紙交流とは何かを模索する時間でもありました。
 弊社『紙ブログ』も、2020年の新年号から1面に弊社代表の主張を掲載しする企画に変更した直後、今回のコロナ騒動が起こりました。こんな時期こそ新しい広報とは何かについて考えていきたいと思っています。これからもよろしくお願いします。
 社報『紙ブログ』は無料でお送りします(PDFも可)。
メールフォーム等にて連絡先・氏名と「紙ブログ希望」とお書きください。


紙ブログNEWS』2020年新春号(第42号)contents

1面 宇宙の〝風〟を感じ、人の〝空気〟は読まず
2面 【製作部あれこれ=連載5】記事の主な種類
   「〝お知らせ〟と〝交流〟の二つの役割」
3面 【私の休憩室】(スタッフコラム) 【私の一枚】新しい写真コーナーです
4面 医療生協の機関紙編集セミナー報告



手書き原稿の処理【制作部あれこれ6】

記念の寄せ書きをキレイに残すために

 PTA広報紙の卒業特集号で毎年よくご依頼いただくのが、手書き原稿による紙面です。今回はこちらについて少し解説してみます。
 手書き原稿とは、書道作品や寄せ書きなど、文字打ちせずに手書きのまま紙面に掲載する原稿です。基本的にはスキャンしたままではなく、印刷に適した形式に変換したり、大きさを微調整したり、補正(ゴミ取り)などをおこなっています。その作業内容の一例を紹介します。

①スキャン(現物支給の場合)
 できる限り高解像度設定でスキャンします。ここで素早くスキャンするため、原稿は各クラスごとなど、なるべくまとめていただくようお願いしています。

②画像補正
白黒データに変換し、明るさ調整などで細かいゴミは飛ばします。不要な罫線や、罫線と重なってしまっている文字などは、この時点で処理しておきます。元々の文字が細かったり薄かったりすると、この段階で消えかけてしまいますのでご注意ください。

③トレース
ベクターデータへ変換します。簡単に言うと、この変換によってきれいな仕上がりになります。その後、②で取りきれなかったゴミを取っていきます。一つ一つ取るのは大変なので、必要な部分だけ保護して、不要な部分は一括で消します。

④整列・文字補正等
名前やアンケート項目など、各要素をあらかじめ作成しておいたフォーマットへ整列させます。同時に、文字の大きさも調整します。手書き文字なので、どうしても文字の形・大きさ・間隔にバラつきがあるため、一文字ずつ整えていきます。すべて終わったら、バラバラにならないようグループ化します。

ここまでで、やっとレイアウトのスタート地点です。この作業は一例ですので、原稿内容に合わせて対応いたします。原稿の作り方についても、いくつかお願いごとがありますので、ご入稿前に一度ご相談ください。

(社報『紙ブログNEWS』2021年春 第43号)