文字校正について【制作部あれこれ10】

分かり易い表現の間違い探しゲーム

 春から新しく広報担当となる方もおられると思いますが、新聞づくりに慣れた方にも振り返っていただきたい「文字校正」を今回のテーマにしてみます。

原稿執筆時とレイアウト後の印象は違う
 取材して記事を書くことと、組み上がった紙面の「校正」は、お客様の大事な作業の一つです。
 校正作業は、取材記事を書かれた方にとって、印刷状態(ゲラ刷り)で見る初めての紙面になります。
 読者が見る状態となった紙面は取材原稿を完成させた時と違って、印象ががらりと変わって見える場合が多いですね。それは、読者は「記事・写真・見出し」を3点セットで見ることで、全体のインパクトが広がるためです。そうなると、紙面になった新たな印象を元に、文章表現を変えたくなることもあります。

校正の基本は誤りの発見と読みやすさ
ただ、校正作業の基本は、①誤字脱字の発見、②「てにをは」(助詞)の誤り、③「表記ゆれ」(一つの意味を表す言葉に対して異なる表記が混在している)、④句読点の位置、文体の不統一(ですます)などのチェックが一番大事です。

読者に伝わるように5W1Hを確認して
文章のわかりやすさに焦点を当てるなら、記事に「5W1H」が含まれているかを確認してみてください。さらに、記事を「面白く」するには、この「5W1H」の価値(順番)を変えたりして工夫してみます。

固有名詞や連絡先は必ずチェック
また、文章表現とはあまり関係ないので見落とされがちなのは、人名・団体名などの固有名詞、住所・電話番号・アドレスなどの連絡先です。これらの誤りは印刷後の影響が大きく、場合によっては刷り直しとなってしまいます。イベント等の日時、数字のある箇所なども要注意です。
弊社では、お客様の校了後に社内校正も行っており、明らかな間違いは訂正できますが、これらの箇所は正誤の判断ができません。
また、最近多くなってきたQRコードの掲載ですが、こちらもスマホなどで、必ず読み取り点検を忘れないようにしてください。

校正するときは様々な視点をもって
広報紙は記事以外にも、見出し、図、写真、色合い、レイアウトなどチェックすべき点が多く、お客様にとっても大変な作業かと思います。少し時間をあけて視点を変えてみたり、複数人で回覧したりしてみてください。弊社でも極力ミスをなくすよう、取り組みを続けています。

(社報『紙ブログNEWS』2022年春 第47号)



コメントを残す

CAPTCHA