縦組み・横組みについて【制作部あれこれ12】

色んな挑戦ができる縦組みレイアウト

元来、日本語は縦書きが最も自然
 日頃お客様よりよくいただく相談で、「縦組み」「横組み」の組み方向変更のお話があります。
 パソコンやスマホの普及で、あるいは公文書の規定が変わったりで、欧米流「横組み」の紙面が増えてきたように感じます。ですが日本語の新聞の場合、縦組みが一番紙面になじみます。今回は、縦組み紙面の主な特徴についてまとめてみます。

縦組みはレイアウトの自由度が広がる
縦組み紙面ならではの特徴として、縦組み紙面中で横組みの記事を混在させることができます。よく一般新聞でも見られると思いますが、縦組みを基本とすると、レイアウトの自由度が高くなります。例えば、囲み記事の中身を横組みにすれば、紙面にメリハリがつきます。
一方、横組みをベースとした紙面づくりの場合は、すべての記事を横組みにするしか方法がなく、縦組み記事を紙面に混在させるのはかなり無理があります。

縦組み紙面なら題字もタテヨコ自由
また、結構前の話ですが、お客様から「うちの新聞は題字(=新聞名)が横書きなので、紙面を開く方向は左ではないか?」とご質問いただいたことがあります。開き方向については、縦組み紙面の場合は左から右へめくる「右開き」、横組み紙面の場合は右から左へめくる「左開き」ですが、本文ベースが縦組み紙面として構成してあるなら、題字や見出しなどは横書きであっても全く問題はありません。つまり、縦組み紙面は縦題字、横題字のどちらも使うことができるため、デザインの幅が広がります。

「写真集」ページは全面横組みでOK
ところで、「体育祭」のような写真メインのページでは、記事や写真説明文などの全てが横書きということもありますね。縦組み紙面なのに全面横書きなのはどうなの?と思われるかもしれませんが、これも縦ベースの柔軟性で紙面自体が「写真集」扱いになるので、違和感はありません。
ただ、全紙面の比率を考えたとき、例えば全4ページ新聞のうち3ページ分が横書き記事だったりすると、判断が難しいです。その場合は、せめて1面トップ記事を縦書きにしたレイアウトにしたいところです。

画像=縦書きと横書きが混在した見開きページ

(社報『紙ブログNEWS』2022年秋 第49号)



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