紙面効果のある写真の選び方【制作部あれこれ20】

アルバム的な平等主義に配慮し過ぎないよう

メインイメージを選んでみよう
 沢山の人が集まる行事が増えてくると、一本の記事でも写真を多用することが多くなります。
 右に実際の紙面で使用した3枚の写真があります。あなたならどの写真をメインイメージ(一番大きく)にしますか?(※①は幅の都合で、便宜上左右の寸法を縮小しています)

写真集と広報紙の発行目的の違いとは
 こんな場合、お客様からは「全員を平等に扱ってほしい」というご指示を時々いただきます。
 ここで編集者としての視点でご注意いただきたいのは、写真集(アルバム)と広報紙の、発行目的の違いです。
 目的が「写真アルバム」であれば、記録集の意味合いが強いので、インパクトより網羅性が大切です。一方「広報紙」は、当事者だけではなく関係者すべて、さらに外部へ広報活動として利用する場合もあります。つまり不特定多数の読者に伝わる紙面づくりがポイントです。

 

 

言葉で表せない情感をひと目で伝える
 さて写真選びですが、どれが正解ということはありません。生徒達の真剣な表情や躍動感を通して、読者に熱気や臨場感を伝えられれば〝良い紙面〟ということです。傾向としては①のような集合写真を選ぶ方が多いように思います。卒業アルバムのイメージが強いのか、無難なのですが、読者へのインパクトは非常に弱まります。被写体がカメラを意識していないスナップ写真の方が、情感をよく伝えるので、アイキャッチ(メインイメージ)を見つけるのがまず基本です。

読者を引きつけるイキイキした紙面を
 広報紙は他の記事も掲載されるものなので、1記事に1枚だけでも良い写真があれば、紙面はよりイキイキした印象になります。写真の扱いについては編集方針に立ち戻って、ぜひ検討してみてください。

写真下=中央の生徒の表情を焦点にレイアウト(教育センター附属高PTA新聞より)

(社報『紙ブログNEWS』2024年秋 第57号)



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