紙面をカラー化して読みにくくなった!?
カラー印刷の広報紙が増えましたが…
最近、「色」の扱い方について考える機会が多くありました。弊社のお客様でも、少し前までは白黒(1色)印刷の広報紙がほとんどでしたが、今ではカラー印刷の方が多くなっています。カラー印刷の技術向上や効率化が進み、価格差が縮まってきたことも、理由のひとつかと思います。
カラーにすれば効果が出るとは限らない
それではカラーにした方が良いのでしょうか? 結論から言うと、「カラーにすれば広報効果が出る・見やすくなる」とは限りません。
刷り色もあくまで表現手段のひとつなので、何を一番伝えたいのか、編集方針に立ち返って考える必要があります。
それどころか、文章中心の読ませる広報紙の場合は、カラーにすると目移りしてしまい、かえって読みづらく感じることもあります。
使う色を制限して紙面に統一感を
そういう場合にどうするか? 一例として、弊社社報『紙ブログNEWS』はカラー印刷ですが、紙面は文章中心なこともあり、スミ(黒)と緑の2色刷り風のカラーリングにしています。写真・イラスト以外で使用する色数をあえて制限して、なるべく落ち着いて読めるようにしています。
場合によっては、カラーイラストをわざわざ1色に変換して表現することもあります。
刷り色変更は十分検討した上で
一方で、カタログ・パンフレット・写真集など、ビジュアルを重視する場合はカラーが有効です。カラー印刷の強みを活かしつつ、紙面の目的や内容も理解したうえで、より適切なデザインをご提案していきたいと考えています。刷り色の変更を検討される場合は、まずご相談ください。
画像=『紙ブログNEWS』2018年正月号3面。現在はベースカラーをスミ(黒)と緑一色に変更。
(社報『紙ブログNEWS』2023年正月 第50号)