継続できる編集体制【制作部あれこれ19】

編集部のリーダーは技術屋では続かない

リーダーによって変化する委員会運営
 よい紙面づくりには編集技術などはあまり関係なく、リーダーの考え方や感性、つまり意識のあり方によって紙面の方向性が決まっていきます。広報紙の発行は、この個性とリーダーシップが影響する度合いが高い分野なので、特に委員会の運営と継続発行については様々な課題が発生することがあります。

「できる人」に任せすぎないこと
継続発行に関して、弊社によく寄せられるのが「広報紙制作担当者がやめたり、異動したりしたため、代わりに担当できる者がいない」といったご相談です。こういった事例では、リーダーの方がPC操作やデザインの技術を持っていたり、紙面づくりへの強い〝こだわり〟を持っていたりなどの理由で、一人でほぼ全ての業務を抱えてしまっていることがあります。「できる人」が全てやってくれたら助かりますし、周りからも任せられがちになりますが、その人がいなくなるだけで途端に発行が難しくなるケースが結構多いです。

リーダーの仕事は編集部のまとめ役
〝こだわり〟もある意味では大切なのですが、広報紙は定期発行が原則で、組織活動の根幹でもあるため、負担が集中しない安定した体制づくりが最も大切です。
弊社では、これらの傾向は理解していて、年度初めのレクチャーでは以下のような提案も行っています。
①編集委員会の体制づくりのこと=委員会のコミュニティ化提案
②伝えるべき重点項目の整理と提案=パターン化しても読まれる紙面企画の建て方を提案
③継続発行の持続・安定化への提案=ルーティン化の方法の提案など
編集委員会の業務負担をできるだけ軽減し、企画や取材に力を入れられるよう提案しています。

紙面は多くの人の総意で作られる
様々な制約があるかとは思いますが、紙面づくりになるべく多くの人に参加してもらうことで、組織自体も活性化すると考えています。

写真=医療福祉生協おおさか東エリア編集委員会

(社報『紙ブログNEWS』2024年夏 第56号)



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