記事から読者を引き込む〝フレーズ探し〟
苦労して編集しても読んでくれない!?
広報紙(機関紙)担当者のお悩みのほとんどは「一生懸命紙面づくりをしているのに反響が少ない」ということです。読まれる紙面のツボは、記事(文章記事)の良し悪しを別にすれば、弊社では大きく分けて「紙面レイアウト」と「見出しづくり」だと考えています。
文章、写真、見出し2:1:1の法則
目に留まりやすい紙面をレイアウト的に考えると、文章記事、ビジュアル(写真・イラスト等)、見出しの面積の比率を2:1:1にすると、読者にとって引き込まれやすい紙面になります。おさらいすると「記事」紙面全体の2分の1以内、「写真・図表・カット」4分の1、「見出し」4分の1ですね。
読者を引き込む見出しの重要な役割
弊社では、この4分の1の面積を割く「見出し」が、紙面を構成する上で最も重要な役割があると考えています。
新聞には必ず見出しが付いていますね。見出しは、読者の「共感・興味」を引き出すことで、紙面へ導入させていく大きな役割を担っています。一目見ただけで、読まずともどんな記事かが分かり、そして読んでみたくなるような言葉を与えるのが見出しの役割です。
見出しとタイトルとは全く違います
よく勘違いしがちですが、「見出し」と「タイトル」は別物です。例えば「泣いてる子も笑ったよ」が見出しで、「春の音楽会を開催」はタイトルです。実際の原稿では出稿者から「春の音楽会」と付けてくださることが多いですが、編集者としての視点からは原則、そのまま見出しとしては使いません。何故なら写真と記事だけでは中身が伝わらないからです。でも必要なことなので、タイトルの方はサブ見出しとして扱うこともあります。
読者を意識する紙面づくりを考えると…
書かれた記事の中から読んでもらえそうなフレーズを探すのは大変ですが、編集とは読者視点とイコールなので「どうしたら読んでくれるのか」を第一に考えると、見えてくると思います。
(社報『紙ブログNEWS』2024年春 第55号)