イベントで学び楽しんで、低迷期からの脱皮を

よい製品づくりだけでは “顧客満足”にならない

 今年前半の特徴をいえば、年度当初(春)に僅かに伸びてきた売上が一気に下降してきたこと。これまでネット営業を戦略の主軸において、ネットでは盲点の顧客とのコミュニケーション方法を模索して「良い製品(サービス)をより迅速に」できる仕組みづくりで、僅かに成果が出つつあった矢先でした。減少したのは、これまで成果を出してきてノーマークだった複数の既存客。年度替わりでってこともあったけど、つまり“顧客満足”とはよい製品づくりだけではダメだと改めて気づくことになりました。
 
自社の課題を抱えながらのインターンシップ研修
 折しも毎年夏の恒例行事となった大学インターン研修。今年は地域の経営者団体からの要請を受け入れた結果、2つの制度から去年の倍の4名の学生受け入れることに。当初は一方で受け入れた場合、他方はお断りするはずでした。業績悪化の課題解決を迫られているさ中、零細企業にとっては極めて負担の大きい取り組みをなぜ? 第2四半期の営業会議はこの2点が論議の焦点でした。
 
製品より大事な“信頼”というキーワード
 当社の “印刷関連業”という業態はサービス業であると同時に、一方では製造業でもあります。製品(企画・デザインから印刷物)には“品質”という計測可能な指標があるのですが、実際の取引では、製品の「良し悪し」以上に会社や担当者(人)を“気に入る”か “気に入らない”といった情緒的判断に大きく左右されます。その根底を支えるのが おそらく“信頼”というキーワードになるのですが、この信頼は、当事者でも簡単に見えてこない仕事に対する姿勢や考え方に大きく依拠することになります。
 
“信頼”を築くにはまず顧客との“共感”づくり
 で「信頼を得る」には…。端的にいえば仕事を通じた顧客とスタッフとの共感づくり。で、共感を培う原動力のひとつは“楽しさ”ということかも。仕事が仕事でしかないうちは、取引は「正・誤」「損・得」「駆け引き」の世界。これは双方にとって戦いに近いものになってしまう。でもこちら側から「仕事を遊ぶ」ことをまず取り組んで、この“楽しさ”を顧客と共有できれば、その意識がスキルの向上とともに“信頼”へと伝播する道筋になるかもしれません。
 
まず自分の仕事の世界を“楽しむ”ことから
 この数カ月「顧客満足の仕組みづくり」や毎年の「インターンシップ」などのイベントに取り組んできましたが、ある意味で「損得」勘定では測れない通常業務のにはないスキルアップの機会。財務的な営業判断だけでは決して取り組めないことです。一致団結のための飲み会や、社員旅行のノリかも。違いはあくまで仕事のスキル向上だけど、でも気分をかえて少年(少女)時代の合宿のノリ…?で研鑽できたなら、この苦境を乗り越えるパワーとなって、“信頼から業績向上につながる…と信じてやっていきます。



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