「食材偽装表示」の何が問題や!!

「ブランド」って何だろう
 ちょっと前、食品の産地偽装というのが問題になったが、今回は『食材虚偽表示』ということで、全国各地のホテルや百貨店で問題化されている。

 表示の物と実際の材料が違うということだが、これをよくよく考えてみると、『表示』の虚偽問題と『品質』の問題とはあまり(全くではないが)関係ない。
 こんな失態が常に繰り返されるのは商品に対する提供側と消費側双方の『ブランド意識』という呪縛があるからである。『ブランド』って何…? 定義を調べてみると他の商品と区別するために加味される『イメージ』の総体だそうだ。

 問題は提供側も消費側も含めた大多数が、イメージという根拠のあいまいな『ブランド』力を支持しているからである。

 問題を引き起こす側の論理は『機能が同様のものは等価だ』という、安易ではあるかもしれないが、根深い根拠を持っている。これは必ずしも間違いではなく、商品を軽く扱っていることとも少し違う。これはちょっと複雑な話である。

 これを一般製造業、サービス業の場合、また我々の業界で考えればどうだろうか?
 一般的に、同様の生産プロセス経由して、同材料・同加工・同量で生産される場合、価格は同等であると考えるのが普通である。

 でも実際は企業ごとに価格の高低があるし、同一ラインでも顧客によって違う場合もある。しかも『高価格』だから『高価値』とも限らない。

 そんなことが成り立っているのは、送る側の『商品・サービス』と、受ける側の『対価』が双方了解済みの『合意』意識の上に依存しているだけである。

 『ブランディング(ブランド化)』とは、顧客と価値の『合意』から時間をかけて『信頼』感を形成するためのプロセスでは。

 イメージアップのため他のブランド力に依存することと高級感を見せるために包装、デザインを変えたり…キャッチを変えたり…と目先を変えることは、例の『虚偽表示』と通じるものがある。ちょっと考えてみたほうがいい。



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