『インターンシップ実践フォーラム2009』に思う

社団法人大阪府公用開発協会主催の「インターンシップ実践フォーラム2009」が11月7日、靱本町の大阪科学技術センターの大ホールで開催され、初めて参加しました。  今回、このフォーラムに参加してみようと思った理由は、本年度当初に、同協会のインターンシップ推進室がウェブ上で『ハイパーキャンパス』というインターン受け入れのサイトがあってそこに登録したのが始まりで、しかも8月に2名の学生がフジイ企画で研修するという結果になったのがきっかけでした。

なんで?ハイパーキャンパス廃止
 ところが、なんと最初のご挨拶で『今年度限りでインターンシップ推進室は廃止。よってハイパーキャンパスWEBサイトも閉じることになります』『今後は大学、企業間で連携しながらインターンシップ事業を推進していただきたい』。あとでインターンシップ推進室長にお話を聞いたのですが、ハイパーキャンパスはたった3年だったと言うことでした。このネット時代、ちょっとびっくりですね。

零細企業での人材登用の意味
 私たちのような数名の零細企業にとって、有能な人材登用は至難の業。『目標』と『志』だけはあっても、長時間・過密・低賃金という労働条件の悪さを知って応募してくる人は通常ではまずいません。ハローワークには常に求人中ですが、こちらの思いと応募してくる人材とのミスマッチは甚だ大きい。しかも仮採用の人件費も大変なもので、失敗するとその分が大幅赤字の原因となります。インターンシップ制度を利用すれば、人材開発と人材教育を同時に低コストでできるということを感じていましたが、そのためのこちらの訴求力と労力と器という点を考えれば躊躇せずにいられませんでした。

開放系であるネットの数万分の一効果を信じて
 贅沢なことながら、ねらいは夢と目的意識を共有できる人材です。私は常々インターネットの効果を考えていて、今回のハイパーキャンパスでのエントリーには目論見がありました。ネットは集めることより選別することの効用が一番大きいと私は思っています。オープンシステムであるネットの集中・選別という機能を利用して、そこにHPと連動で自社独自の特化した理念をぶつけてみたのです。もともとマッチング率は数万分の一だと思っているので、より広い露出度が必要でありました。『ハイパーキャンパス』はそのネットという特質上、最も適していると考えたのです。

HPから思いを読み解いてくれた学生
 今回の思いもよらぬ2名の『インターンシップ生』の受け入れは、予期せぬことながら、ある意味では思惑通りでもあったわけで、学生の1人は応募シートの段階で当方の経営方針を読み解いてくれていました。それがうれしくて受け入れたわけです。ただ思いと仕事の実力、採用とは別の課題であり、また研修上にも色々問題もありましたが、長い目でみれば、これは大変貴重な経験となりました。終了後の結果報告書を書きながら、今回の課題の克服と今後の方針を考えるためもあって今回のフォーラムに参加したわけです。

今回のフォーラムでは、インターンシップの意義と目的については十分理解できましたが、ではその仕組みづくりは…という点を考えると我々零細企業にとっては違和感も感じました。大学側としての意図とは少し違うんだろうけど、取り組みに対するネットというインフラがなければ、やはりますます体力のある大企業に有利になるでしょうね。意見を言えば、運営側にはもっと零細企業の実態と思いを理解して器づくりをしていただきたいものです。

「2009年インターンシップ関連NEWS」CONTENTS
「大学インターンシップの学生がフジイ企画に」
 http://www.fujii-net.com/?p=106
「インターンシップを終えて…学生の感想より」
 http://www.fujii-net.com/?p=107
「インターン生と岡田ひでき議員(富田林市議会)を訪問」
  http://www.fujii-net.com/?p=108
「『インターンシップ実践フォーラム2009』に思う」
 http://www.fujii-net.com/?p=112



コメントを残す

CAPTCHA